どくが君
海外の税金か〜よくわからないけどなんだかすごそうだね!
先生
今まで目を向けてきたのは、日本国内だからね。FP2級試験では、国による違いを詳しく知る必要はないが、主な部分だけは確認しておこう。
諸外国の税制度
今まで学習したものは、ほぼ日本のものである。外国ではもちろん税制度は異なるので、諸外国のそれについても参考に見ていこう。
国民負担率(2009年)
日本 | アメリカ | イギリス | ドイツ | フランス | スウェーデン | |
社会保障負担率 | 15.9 | 8.6 | 10.8 | 22.9 | 24.6 | 17.2 |
租税負担率 | 23.0 | 26.1 | 38.5 | 29.1 | 37.8 | 49.0 |
国民負担率(合計) | 38.9 | 34.7 | 49.2 | 52.0 | 62.4 | 66.2 |
高齢者人口比率 | 22.8 | 12.3 | 16.1 | 18.8 | 16.3 | 17.2 |
日本の国民負担率は、ヨーロッパ諸国に比べ低い。
社会保障負担率や、租税負担率がヨーロッパ諸国に比べ低いからである。
所得課税・消費課税・資産課税などの税収構成比(2009年)
日本 | アメリカ | イギリス | ドイツ | フランス | スウェーデン | |
所得課税 | 54.5 | 63.4 | 48.7 | 49.4 | 38.4 | 53.0 |
消費課税 | 29.6 | 22.1 | 36.1 | 46.6 | 39.6 | 35.5 |
資産課税 | 16.0 | 14.5 | 15.2 | 4.0 | 22.0 | 11.6 |
アメリカでは所得課税が大きな割合を占めており、ヨーロッパ諸国では消費課税の割合が大きい。
- 所得課税:個人や会社の利益を対象として課される税金(例:所得税、法人税など)
- 消費課税:モノやサービスの提供などを対象として課される税金(例:消費税、酒税、たばこ税など)
- 資産課税等:資産(土地や建物など)を対象として課される税金(例:相続税、贈与税、固定資産税など)
消費税(2014年)
日本 | アメリカ | イギリス | ドイツ | フランス | スウェーデン | |
消費税率 | 8.0 | 0 ※1 | 20.0 ※2 | 19.0 ※2 | 19.6 ※2 | 25.0 |
※1 州によって税率は異なり、消費税はなく、小売売上税がある。
※2 商品によって税率が異なる。主に贅沢品に高税率、生活必需品に低税率が課される。
アメリカには消費税は存在しなく、ヨーロッパ諸国と比べると、日本の消費税率は大幅に低い。
法人税(2014年)
日本 | アメリカ | イギリス | ドイツ | フランス | スウェーデン | |
消費税率 | 34.6 | 40.8 | 23.0 | 29.6 | 33.3 | 22.0 |
アメリカの法人税率が一番高く、ヨーロッパ諸国と比べると日本の法人税率は高い。
所得税・住民税(2014)
所得や国の地方でも大きく分かれるので、具体的な数字は出さないが、
日本はアメリカやヨーロッパ諸国に比べ、かなり低い水準となっている。
どくが君
消費税が5%から8%に上がっただけで随分上がった気がしたけど、25%の国もあるんだね!100円のカップラーメンは125円もするのか〜。こう比べてみると、日本は全然安い方なんだね。
先生
ヨーロッパやアメリカは商品により、税率が分かれていたりするから一概には言えないけどね。全体的な負担率で言うと、ヨーロッパ諸国に比べると確かに低い水準だね。