43.不動産に関する法令上の規制2

どくが君
はじめは難しい気がしてたけど、自分の家とかと関連付けて考えたら、なんだか覚えるのが楽しくなってきたよ!
先生
素晴らしい。勉強する上で大切なことができているね。さぁ、その調子でどんどん進んでいこう。

建築基準法

建物を立てるときの基本的ルールを定めた法律。建物に接する道路についても制限がある。

建築基準法での道路の定義

  • 幅員(道幅)が4m以上の道路
  • 幅員(道幅)が4m未満で、建築基準法が施行された際に既に存在し、特定行政庁の指定を受けている道路(2項道路)

接道義務

幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならない義務。

※2項道路の場合は、4mに足りない分が両側1/2ずつ加算される。(3mの場合、道路両端に0.5mずつ加算される。また、片側が崖などの場合は道路の家側に1m加算される)→セットバックという。

建ぺい率

建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積のことで、以下の式で計算される。

  • 建ぺい率 = 建築面積 / 敷地面積

建ぺい率は用途により、違いがあり、複数の用途地域をまたがっている場合、それぞれで計算したものを加算する。

例)建ぺい率60%で敷地面積200平方m、建ぺい率が50%で敷地面積が300平方mの場合

(200 / 500) × 60% + (300 / 500) × 50% = 54%

建ぺい率の緩和

以下の2つでそれぞれ10%加算される。(どちらも満たせば20%加算される)

  • 防火地域内にある耐火建築物
  • 特定行政庁が指定する角地

建ぺい率が100%のもの
  • 建ぺい率が80%の地域内で防火地域内にある耐火建築物
  • 公衆便所、派出所など
どくが君
道路は当たり前にあるものだと思ってたけど、いろんな意味があるんだね!建ぺい率の計算はわかりやすいね!
先生
もう予想はついていると思うが、建ぺい率の計算は再頻出問題の一つだ。問題をいっぱい解いて、慣れるのが大事だよ。

防火地域と準防火地域

建物が密集している場合など、火災の類焼が発生しやすい地域を防火地域 or 準防火地域に指定し、一定の制限を儲ける。

延面積
100平方m以下 100平方m超
階数 3階以上 耐火建築物 耐火建築物
2階 耐火建築物 or
準耐火建築物
1階

※2つ以上の地域にまたがっている場合は、最も厳しい地域の規制が適用される。

容積率

敷地面積に対する延べ面積(各階の床面積の合計)のことで、以下の式で計算される。

  • 容積率 = 延べ面積 / 敷地面積

例)敷地面積が200平方メートルで、3階建て、それぞれの階の床面積が100平方メートルだった場合

  • (100 × 3) / 200 = 150%

※指定容積率が2つ以上の地域にまたがっている場合は、それぞれで計算したものを加算する。

容積率の制限

前面道路の幅員が12m未満の場合は、容積率に制限がある。2つ以上の道路に接している場合は、幅員の大きい道路が前面道路とされ、以下のいずれか小さい方が適用される。

  • 指定容積率
  • 前面道路の幅員 × 0.4(住居以外の場合は0.6)

※セットバックがある場合には、その分は敷地面積から除外する。

国土利用計画法

総合的かつ計画的な国土の利用を図るための法律。以下の届出制度がある。

  • 事後届出制
  • 注視区域における事前届出制
  • 監視区域における事前届出制

※規制区域(地価の上昇 or そのおそれがある区域)では、許可制で、必ず都道府県知事の許可が必要。

農地法

農地を効率的に利用し、農地や耕作者の保護をするための法律。

権利移動

農地 or 採草放牧地をそのままの状態で売買したりして、権利の移転を行う際には、農業委員会の許可が必要。

転用

農地 or 採草放牧地を別の用途に移転する際には、市街化区域内では農業委員会、市街化区域外では都道府県知事の許可が必要。

土地区画整理法

公共施設の整備改善、宅地の利用増進を図るための法律。

換地

道路、公園、公共施設の整備のために、土地所有者が使用していた宅地を別の場所に移動してもらうこと。

※換地処分を行う前に、工事などで必要がある場合、仮換地を指定できる。

減歩

道路、公園、公共施設の整備のために、土地所有者から土地の一部を提供してもらうこと。

どくが君
次は容積率か~。セットバックについての引っ掛け問題とか出そうだね!よ~し問題解くぞ!
先生
その通りだね。ここらへんは覚えるよりも慣れろだ。他の法律の関しては、数字に着目しながら覚えていこうね。
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