42.不動産に関する法令上の規制1

どくが君
次は不動産に関する法律だね!法律は大事だ!覚えなきゃね!
先生
法律は大事なのは確かだね。家や土地を借りる時などに関わる法律から見ていこうか。

借地借家法

借地権

他人から土地を借りる権利。以下の2つに分けられる。

普通借地権

存続期間は30年以上。借地権の存続期間が終了した際に、建物が存在し、借主の請求があれば、契約は更新される。ただし、正当な理由があれば、地主が更新を拒否することもできる。

土地の利用目的に制限はなく、契約方法も自由である。

定期借地権

定期借地権には以下の3つがある。

  • 一般定期借地権
  • 事業用定期借地権
  • 建物譲渡特約付借地権
一般定期借地権 事業用定期借地権 建物譲渡特約付借地権
契約の存続期間 50年以上 10年〜50年 30年以上
更新 なし なし なし
土地の利用目的 制限なし 事業用の建物 制限なし
契約方法 書面 公正証書 制限なし
契約期間終了時 更地で返還 更地で返還 建物付きで返還

借家権

他人から建物を借りる権利。以下の2つに分けられる。

普通借家権

存続期間は1年以上。借地権と同じく、借主の請求があれば、契約は更新され、正当な理由があれば、地主が更新を拒否することもできる。貸主が解約の申し入れをした際には、6ヶ月経過後に賃貸契約は終了する。契約方法は自由

定期借家権

存続期間は1年未満でも可能。契約は更新されずに終了する。契約期間が1年以上の場合は、期間終了の半年〜1年前に事前通知が必要。契約方法は書面

造作買取請求権

借主は貸主の許可を得れば、エアコンなどを取り付けることができる。そして、それらを契約終了時に買い取るように請求が可能な権利。ただし、特約によりこれを無効化することも可能。

どくが君
土地は家に比べると、存続期間が大分長いんだね!そうか、家を借りてエアコンを付けたら、引っ越す時にわざわざ取り外さないでも、そのまま買い取ってもらうことができるんだね!
先生
ちゃんと理解できているね。ほら、実際に役立つ知識がでてきただろう。なるべく自分の生活と結びつけて覚えるのは勉強の基本だね。

区分所有法

集合住宅などで所得関係を定めたり、敷地の共同管理などを定めた法律。

集合住宅で、購入者が専用で使える専有部分(部屋)と入居者全員が使える共用部分(エレベーター、エントランスなど)を定める。規約の変更などは集会を開いて決議し、それは年に1回以上開催されなければならない。

決議要件は以下である。

決議内容 必要賛成数
一般的事項 過半数
規約の設定、変更、廃止 3/4以上
建て替え 4/5以上

都市計画法

都市の健全な発展を目的とする法律。

都市計画区域

線引区域

市街化区域:今後10年以内に優先的に市街化を予定している区域。1000平方m以上の開発行為には許可が必要。

市街化調整区域:市街化を抑制すべき区域。規模に関わらず許可が必要。

非線引区域

線引き区域以外の区域。3000平方m以上の開発行為には許可が必要。

準都市計画区域

将来の整備、開発、保全に支障が生じるおそれがある区域。3000平方m以上の開発行為には許可が必要。

※許可は都道府県知事からで、以上に属さない区域は1ha以上の場合、許可が必要。

どくが君
発展させて行く地域を予め決めているんだね!テキトーにやっているのかと思っていたよ!
先生
意外と知らないところでいろいろな計画が立てられていることがわかったかな?将来マイホームをもし購入したりする際には、そこらへんも考えたほうが良いだろうね。
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