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52.相続と税金

どくが君
相続税か〜やっぱ何にでも税金はかかるんだね!覚えることがいっぱいで大変だ!
先生
他の税金に比べて相続税の計算は少々ややこしい。計算法を頭に入れるのと問題演習を、それぞれ何度も復習することをオススメするよ。

相続税とは

死亡した人の財産を受け取る場合に発生する税金のこと。

 

納税義務者の区分

以下の区分で課税財産が異なる。

 

居住無制限納税義務者 or 非居住無制限納税義務者

国内財産 & 国外財産

 

制限納税義務者

国内財産

 

※区分の詳細はこちら

 

相続税の計算

相続税の計算は以下の順に行われる。

  1. 各人の課税価格を計算
  2. 相続税の総額を計算
  3. 各人の納付税額を計算

以下で詳細な計算法を説明していく。

 

1. 各人の課税価格を計算

  • 課税価格 = 相続財産 – (⑤非課税財産 + ⑥債務や葬式費用)

相続財産 = (①本来の相続財産 + ②みなし相続財産 + ③相続時精算課税制度による贈与財産 + ④生前贈与加算)

 

①本来の相続財産

生前に所有していた、金銭で換算できる経済的価値のある財産のこと。

(預貯金、株式、土地や建物、ゴルフ会員権)

 

②みなし相続財産

生命保険金(満期保険金などはみなし贈与財産)や死亡退職金。

 

③相続時精算課税制度による贈与財産

生前に、被相続人から子に贈与をした場合の贈与税を軽減する代わりに、相続財産に加算し、相続税を増加させる制度。

※相続財産として加算される価格は贈与時の価格。

 

④生前贈与加算

相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けた場合は相続財産となる。

※相続財産として加算される価格は贈与時の価格。

 

⑤非課税財産

墓地、墓石、仏壇、仏具、など

生命保険金 or 死亡退職金

各人の非課税限度額 = 非課税限度額 × その相続人が受け取った死亡保険金 / 全相続人が受け取った死亡保険金

  • 非課税限度額 = 500万円 × 法定相続人の数

 

退職手当金:

  • 非課税限度額 = 死亡時の普通給与 × 36ヶ月分(業務上の死亡) or 6ヶ月分(業務外の死亡)

 

※法定相続人について

相続税の計算上では、民法の法定相続人とは異なる定義をするので注意が必要。

  1. 相続の放棄があった場合も法定相続人の数に参入する。
  2. 養子は実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合は2人まで、法定相続人とできる。
  3. 特別養子縁組による養子は実子とみなされる。

 

⑥債務や葬式費用

被相続人の債務を承継した場合や葬式費用を負担した場合は、課税価格から控除することが可能。

※香典返戻金や法要費用は控除不可能。

どくが君
うわ〜いきなり覚えることがたくさんだ〜全然わからないよ〜
先生
一度目で理解ことはかなり難しいぞ。それが普通だから安心して良い。何度も問題演習を繰り返そう。

 

2. 相続税の総額を計算

各人の課税価格を合計し、そこから遺産に係る基礎控除額を差し引く。

  • 遺産に係る基礎控除 = 5000万円 + 1000万円 × 法定相続人の数

 

これらを再度、法定相続人ごとに法定相続分分配し、税率をかける。

 

相続税の税率(H27/1/1より改正)

法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1000万円以下 10%
3000万円以下 15% 50万円
5000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1700万円
3億円以下 45% 2700万円
6億円以下 50% 4200万円
6億円超 55% 7200万円

最後に各人の相続税を合計する。

 

3. 各人の納付税額を計算

ここで再度、以下の式で算出税額を決定する。

  • 各人の算出税額= 相続税の総額 × 各人の課税価格 / 課税価格の合計額

 

相続税額の2割加算

被相続人の配偶者 or 子や父母意外の人は、相続で財産を取得した場合、算出税額に2割が上積みされる。

 

税額免除

贈与税額控除

相続開始前3年以内に贈与を受けた人は、その贈与税額を相続税額から控除する。

 

配偶者控除

法定相続分 or 1億6000万円まで税額を軽減する。

 

未成年控除

{(20歳 – 相続開始時の年齢) × 6万円} を控除できる。

 

障がい者控除

相続人が障がい者の場合、{(85歳 – 相続開始時の年齢) × 6万円} を控除できる。

※特別傷がい者の場合は6万円→12万円

 

相次相続控除

10年以内複数回の相続があった場合、一定の税額を控除できる。

 

外国税額控除

海外で相続税を払った場合、二重課税を防ぐために日本の相続税から控除できる。

 

相続時精算課税制度による控除

相続時精算課税制度を適用し、支払った贈与税額を相続税から差し引く。

どくが君
計算も大変だけど、税額免除も数が多くて大変だ!計算も覚えることも満載だね!
先生
たしかにここはそういう分野かもしれないね。相続税に関しては1回で全て覚えようとせず、1度目は流れを、2度目は大筋を、3度目は計算を、のように少しずつ進めて行くのが大事だよ。

相続税の申告・納付

 

対象者

  • 相続や遺贈により受け取った財産が基礎控除額以上の人
  • 配偶者の税額軽減の適用を受ける人
  • 小規模宅地等の特例の適用を受ける人

 

申告

相続開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に、被相続人の住所地の所轄税務署長へ申告する必要がある。

 

納付

金銭一括納付が原則だが、延納や物納が認められている。

 

延納

相続税の全額 or 一部を年払いで分割して納付する方法。延納できる期間は最高20年で、延納をした場合には利子税がかかる。要件は以下。(贈与税の場合と同じ)

  • 金銭一括納付が困難であること。
  • 贈与税額が10万円以上
  • 延納申請書を提出すること。

※延納税額が50万円以上、延納期間が3年以上の場合は担保を提供することも必要。

 

物納

相続税を相続財産により納付する方法。

  • 延納によっても金銭納付が困難であること。
  • 物納申請書を提出すること。

 

物納への変更、物納の撤回

  • 申告期限から10年以内で、延納による納付が困難になった場合は、延納から物納へ変更できる。
  • 物納の許可を得てから1年以内で、延納や金銭一括納付が可能になった場合は、物納を撤回できる。
どくが君
延納の条件は贈与税のときと同じだね!こっちには延納も不可能な場合は、さらに物納があるんだね!
先生
お、贈与税もしっかりと覚えられているね。それに加え、途中で物納へ変更したり、物納を撤回できることも覚えておこうね。